□□□ 本の紹介 □□□
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『刑事裁判を見る眼』 |
『〈うそ〉を見抜く心理学』 (浜田寿美男著/NHKブックス) |
『自白の心理学』 (浜田寿美男著/岩波新書) 本書の序に、一九六〇年代から七〇年代にかけて再審請求された事件のひとつとして富山事件も載っています。 |
8・6ヒロシマを再現させないために 大槻泰生 一人の人間を「165センチ位、中肉」「174〜175、ヤセ型」「165〜170、ガッチリ」等々さまざまな証言のもとに開かれた裁判で、一審は「無罪」二審では「有罪」の判断が出ました。そして今日まで、裁判所は再審請求をしてから8年間の間なんら真剣な取り組みをしていません。二審判決は、過激派ならこんな事はやるだろう、やるに違いないという権力のマスコミを使った世論操作にうまくのせた見せしめ判決です。いま再審裁判を開始すれば、富山さんが無実であり無罪にするほかないから引き延ばしているのです。 私はこのような裁判所の対応に怒りを持っています。 国連の国際人権自由委員会は、1993年に日本政府に対して弁護側へ証拠開示の保証を求めました。しかし政府側はその要請を無視し改善に従わなかったために、1998年に「弁護側が検察官手持ちの証拠にアクセスができるように法律及び実務において保証すること」と再度要請しています。過日の高裁の船戸訟廷管理官は私の要求に「証拠開示命令を出してほしいという要請は第三刑事部には必ず伝えます」と答弁はしたが、「人権委員会で勧告が出ていることは承知しています。しかし、証拠開示命令を出すかどうかは裁判官の判断です」と人権否定の回答をしました。私たちは「再審裁判の開始の運動」を全国的にあらゆる人々と取り組み、検察官がどんな証拠を持っているのかわからない現状を打破しなければなりません。 軍靴の足音が日増しに強くなってきています。アメリカは、イラクをならず者国家と呼んで自分の野望に従わないフセイン政権打倒のためには核爆弾を使用してでも石油資源を獲得しようと動き出しました。日本政府もそのおこぼれにあずかろうと、財布の中味まで掌握できる住民基本台帳背番号制を実施し、昔の国家総動員法と同じ有事法制を制定し、大東亜共栄圏を夢見て、徴兵・徴用の準備にはいっています。このような人権否定・人権無視をゆるさない闘いを、私たちはなにがなんでもやりぬかなければなりません。 私はさきの侵略戦争を正義の戦争と信じて本気で行動しました。その結果が原爆投下でした。いまだに伯父たち肉親の行方はわかりませんし、私自身原爆の後遺症によって心身共に苦しめられています。 富山さんは反戦・反核・反差別の先頭に立って行動してきました。そのために権力にとって邪魔な存在です。だからデッチあげたのです。私はいまこそみなさんに訴えます。真実は一つ、無実の富山さんの再審無罪をかちとろう、そのために「裁判所は検察官の持っている全証拠を開示させよ」の運動を起こそう。それは二度と戦争を起こさせない近道です。8・6ヒロシマを再現させないために・・・。 |
今回は 前回の「0」と違って、今回の「2」をご覧になった読者は、賢明にも昼休みではない時間帯だなと推察されたことでしょう。ご明察。
「明日の為の第三十二歩(あれ、そうだったかな)、手当が遅れているので、その分遅れました。 |