タイトル 無実の富山さんの再審無罪をかちとる会ニュース ●ニュースNo.193(2004年10月15日発行)◎再審動向・袴田再審・北海道庁爆破事件再審
また過ちをくり返すのか
長野県警がまたもでっち上げを策動

大井町ビラまき報告

袴田再審・即時抗告棄却決定を弾劾する 再審署名にご協力ください

【再審動向】

私の再審は、現在、東京高裁第四刑事部に係属し異議審がたたかわれています。あらゆる集まりに参加しては富山再審を訴えさせてもらっているのですが、まだまだ力不足を痛感させられる昨今です。
富山再審、富山無実があらゆるところにおいて、あらゆる人々にとって《常識》になるくらいどこにいっても富山がいて《再審・無実》を訴えているという状態をつくりださねばなりません。そうしたときはじめて富山再審勝利は現実性をもちます。
一日に何歩歩くのか、一年に何足靴を履きつぶすのか、この勝負です。血相を変えて、異議審勝利を訴えてまわらねばなりません。
みなさんのいっそうのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
以下、ふたつの再審の動向を紹介します。

袴田事件再審請求即時抗告棄却決定を弾劾する

 8月26日、東京高裁第二刑事部は即時抗告を棄却する決定を行いました。断じてゆるせません。
袴田事件は明らかにえん罪です。事件の概要をながめただけで袴田さんが犯人とするのは無理だとわかります。
決定の全文を読んでいないので全面的な検討・批判はできませんが、浜田寿美男さんの鑑定にふれた抜粋を目にすることができましたので、私なりの感想を述べさせていただきます。

少し長くなりますが、決定は浜田鑑定について

浜田鑑定は、心理学者としての多年にわたる経験と心理学的方法とを駆使して、請求人の自白や関係証拠を分析し、請求人の自白調書 は、単に信用できないというに止まらず、むしろ請求人が真犯人ならば必ず知っているはずの事実を知らない、という意味で、請求人が「犯行について無知」な 者であって、請求人が積極的に無実であることを示している旨を明らかにしているものである。 すなわち、本鑑定は「秘密の暴露」が自白の真実性を裏付ける と同様に、「無知の暴露」が、被告人や再審請求人の犯罪内容に関する「無実」を裏付けることを明らかにした上で、請求人の自白調書を検討したところ、同自 白調書は、請求人が犯行に関する体験的記憶を有していないにもかかわらず、捜査官の執拗な追及にあって、犯行を認め、それまでの取調べの経緯において捜査 官から提供された情報に基づいて、犯行の貧しい想像力を働かせて推測、創作して供述したものであり、捜査官は時間的制約等のため請求人の供述を吟味しない ままとりあえず調書を作成し、後に証拠資料と照らし合わせて矛盾する部分を追及し、請求人がそれに応じて次々と供述内容を変遷させて行った過程にほかなら ないことを明らかにしているものである。

としたうえで、

浜田鑑定は、真犯人は、嘘を交える合理的な理由がない限り、自白する以上は「全面自白」をするものであることを前提とし、これと 無実の者の虚偽自白とを対比しているところ、真犯人の自白供述は嘘を交える合理的な理由がない限り、すべて全面自白であるなどということは、現実離れした 想定であるというほかない。

としています。これこそ卑劣なやりかたというものです。
浜田鑑定が述べているのは「問われている犯罪についてそれを自分がやったと全面的に認めたうえで、その犯行内容の個々の現実と齟齬する供述があるとき は、その齟齬について必ず何らかの理由がなければならない」ということであって、袴田事件に即していえば、「袴田さんは、深夜専務宅に侵入し、4人を刺し 殺し、金を奪って、油を撒いて火をつけたという〈住居侵入・強盗殺人・放火〉の全犯行を自分のやったこととして認めた。これを全面自白だと言わないものが いるだろうか」「そのうえで袴田さんは犯行動機その他で、犯行供述をずいぶん変遷させている。そのなかには単なる間違いと解釈しうるものもあるが、そう解 釈できないもの、つまり意識的な嘘と言わざるをえないものもたくさんある。その嘘については必ず何らかの理由があると考えるのは当然のことである」「さら にはおよそ全面自白した真犯人が嘘をつく理由がない部分について、現実とはっきり食い違う供述がある。これについて合理的な理由を提示できないならば、そ こに無実の者の虚偽自白を疑うべきである(無知の暴露論)」ということです。棄却決定は、浜田鑑定の趣旨を意識的に曲解し、都合のいい言い逃れをしている にすぎません。恥ずかしくないのでしょうか。
そして、

浜田鑑定は、本来、裁判官の自由な判断に委ねられるべき領域(刑訴法318条参照)に正面から立ち入るものであって、およそ刑事 裁判において、裁判所がこのような鑑定を命じるとは考えられないのである。その意味で浜田鑑定については、そもそもその「証拠」性にも疑問があるといわざ るを得ない。

と言っています。
事実認定は裁判官の専権事項だ、自由心証主義は葵の印籠だ、ということです。本音はここにあります。浜田鑑定の指摘に正面から応えられないというだけで なく、刑事裁判・事実認定に科学的知見など導入する必要などないということを四苦八苦しながら言い切っているのです。浜田鑑定の威力のまえに、従来の「ひ とつの見解にすぎない」という一言では言い逃れられなくなって論じようとしたばっかりに馬脚を現したということだったらいいのですが、司法改悪、裁判員制 度、刑法改悪等という〈刑事裁判の死〉に対応した反動的踏み切りの始まりなのではないかと危惧しないではいられません。じっさい、最近は事実認定にあたっ ても厳格な立証などかえりみられないできわめてあやふやな状況証拠の積み重ねによる「有罪」が跋扈しています。
いずれにせよ、浜田鑑定の威力はますますはっきりしました。それと同じくらい裁判を取り巻き、監視する広範な人民の目、声、決起が必要だということもま すますはっきりしました。不正義を憤るあらゆる人々と手を携え、粘り強く、意気軒昂とがんばりましょう。

北海道庁爆破事件再審請求審

 1976年3月の北海道庁爆破事件で死刑が確定し、現在札幌拘置支所に拘置されている大森勝久さんの再審請求審について、注目すべき記事が北海道新聞(9/30)に載っていたので紹介します。
記事によれば、大森さんの居室のカーテンや敷物などから爆弾材料となる除草剤の成分を検出したとの鑑定書を作成した事件当時の北海道警察犯罪科学研究所 の職員に対する証人尋問が行われたそうです。この鑑定書が死刑判決の決め手になったそうですが、証人尋問で元職員は①これまで鑑定作業は「十日以上かけ た」と証言していたのに尋問では「一日で終えた」と答えを変えた②除草剤検出に使用した水溶液は「二〇〇ccを一〇ccに濃縮した」としていたが「二〇 ccを七ccに濃縮した」と述べた―など、一、二審で自ら語った証言内容を次々に否定したそうです。
より詳しく言えば、元職員は「カーテンや敷物などの表面を脱脂綿でぬぐって水の中でもみ出し、あるいは押収品を水に浸して二〇〇ccの溶液をつくり、 ビーカーで一〇ccに濃縮」そのうえで「鑑定は午前九時に開始、午後二時半にカーテンや軍手などから(爆弾の材料の除草剤が付着していたことを示す)塩素 酸ナトリウムを検出したと報告した」と語っていたのに対して、弁護側が「公判で示された手法では時間が足りない。そんな短時間での濃縮は不可能」と指摘 し、北大助教授の実験結果を提出。これに対し、元職員は尋問で過去の証言をことごとく覆したが、手法は違っても、なぜ同じ鑑定結果が可能なのかについて答 えていないということのようです。また、「塩素酸ナトリウムの成分検出のため、カーテンの裏地やビニールシートを切り取り、水に浸した」としていたが、鑑 定後に撮影された押収品の写真では、ビニールシートやカーテンが切り裂かれた様子がない点について「ビニールシートは切っていない。切ったのは上司で、鑑 定の翌日だった」とし、さらに「押収品三十七点のうち三点を先に鑑定した」を「顕微鏡所見も含め、午後二時半までに三十七点の押収品すべての鑑定を完了し た。延べ二百以上の成分鑑定も行った」「すべての鑑定について四回以上の実験を繰り返した」と十日以上かけて三十七点を鑑定したとする証言を撤回したうえ で、鑑定の正確さを強調したそうです。しかし、逆に「たった四時間半で、二百以上もの成分鑑定や顕微鏡観察ができるのか」という新たな疑惑が浮上している そうです。
大森さんの一刻も早い再審無罪・釈放をかちとらねばなりません。 (富山保信)

花

また過ちをくり返すのか

―都教委、中・高一貫校で扶桑社版歴史教科書を採択

  8月26日、東京都教育委員会は来春開校する都立の中高一貫校である白鴎高校附属中学で使用する歴史教科書に、扶桑社版を採択しました。ご存知の通り、扶 桑社版教科書は「新しい歴史教科書をつくる会」の主導で編集された日本のアジア侵略を開き直り、正当化するために歴史の偽造を重ね、戦争を賛美し、戦争へ の道を開くものであると多くの人々の指弾を浴び、採択率が0・1パーセントにも満たないものです。それを、都教委は秘密裏に任命した教科用図書選定審議会 の調査研究資料をもとに、5分あまりの審議で採択してのけました。審議会は、メンバーも審議内容も調査研究資料も公表されていません。
さらに、杉並区教育委員会は、区立の44の小学校、23の中学校、1養護学校の校長が求める教師像を公表して賛同した教員が応募する公募制度を、来年度 から導入する方針を決定しました(9/21朝日新聞夕刊)。「教え子を再び戦場に送らない」教育労働者を排除し、侵略教育の権化となる御用教師の選別採用 の宣言にほかなりません。
すでに、小泉政権は憲法を踏みにじってイラク侵略戦争の現地に自衛隊の派兵を強行し、公然と憲法の改悪、教育基本法の改悪を唱え、国連常任理事国参入を追及しています。一連の攻撃は、戦争への道を小泉政権と競う石原都政の凶暴さを示すものです。
日の丸・君が代の強制にたいして良心と尊厳をかけて決起した教育労働者たちと連帯し、いまこそ反撃にたちあがりましょう。

【タウン紙に掲載された富山さんのコラムを転載しました】

遠山 秋

 

長野県警がまたもでっち上げを策動

 長野・愛知両県で発生した一人暮らしのお年寄りら4人が殺される事件の遺族の一人が「長野県警から犯人扱いされた」と抗議・弾劾されています。

長野県飯田市で4月27日に自宅で77歳の女性が殺害されているのが発見され、隣家に住む長女の桜井好子さん(51)が「犯人扱いされた」のです。6月 から7月にかけて毎週1回、長いときは午前9時から深夜0時頃まで警察署内で事情聴取と称する取調をうけ、嘘発見器にまでかけられたというのです。さら に、桜井さんの長女が駐在所に連れて行かれ「お母さんに自首を勧めてくれ」などと言われたそうです。真犯人が逮捕された(9月17日)ので事なきを得まし たが、そうでなかったらえん罪事件が増えるところでした。

周知のとおり、長野県警は「松本サリン事件」で河野義行さんを犯人扱いして「反省した」はずなのに、また同じ事を繰り返すところに正体が露呈しています。司法改悪プラスこの警察ではえん罪の絶え間がありません。

カットにかえて(朝日新聞10/2朝刊)

大井町ビラまき報告

 連投である。ということは、勝敗はあらためて言うまでもあるまい。残念である。

枯葉亀・・・・7
山村・・・0
富山・・・0

じゃんけんの結果、富山の負け。私が書くことになった。
紙面のスペースの都合で割愛したが、実は、8月号の山村のビラまき報告の当初の書き出しは

「負けた者に書かせるということで如何でございましょう、お代官様(*1)さすれば、おのずと書くのは・・・」
「フッフッフッ・・・。越後屋(*2)おぬしもワルよのう」
うり美さんに言わせると、署名集めで最下位になった人がこの原稿を書くと決めた時の私(山村)との会話はこのようなものだったという。しかし、思惑はは ずれた。前回、前々回と富山さんは意外にもしぶとかった。しかも、今回は負けた者同士のジャンケンでも負けたということで、またも私がこの欄を書く羽目に なった。

となっていた。代官も越後屋(*3)も返り討ちにしていたのである。
今回は代官と越後屋の奸計にはまってしまった。無念である。次回の必勝を期すほかない。
亀との大差は論じるまでもない。力の相違である。これくらい差がつくと、つべこべ能書きをたれる気もしなくなる。
それにしても、なんであんなに違うのかはきちんと解明しなければならない。あんまり見据えたくはないが、それをやらねば成果はかちとれない。 (とみやま)

(ホームページ版調査)

「禁無断転載」なるホームページもありましたので、語句の関連画像調査の結果は今号ではリンクページも紹介いたします。以下コメント。

(*1)お代官様:  ゲームソフト新作情報 —『悪代官TM』 「ふっふっふっ…お主も悪よのう」の悪代官になれる!のページです!
「 時代劇での悪代官といえば、敵役、斬られ役が相場。しかし、そんな悪代官が正義の味方を倒せるとしたら…そんな思いを実現したのがこのゲーム」(2002 年8月8日発売)—-という説明のプレイステーション2用のソフト宣伝ページです。ゲームソフトの年間総売り上げ額が減少中という世相を実感できる調 査結果でした。このソフトも多分・・・売れなかったとおもわれます。
(表示画像はチョンマゲ占いというサイトの、あなたは・・・お代官タイプという結果で表示されるもの??)

(*2)越後屋: 電通ミュージアム–>電通古今東西広告館–>着る–>商売もPRも上手・越後屋 のページ。(Copyright(C) 1997 DENTSU INC., all rights reserved. 禁無断転載 )だそうで。
(*3)越後屋:三井広報委員会ホームページ–>「越後屋の新商法」(江戸で高利が開いた呉服屋「越後屋」は、数々の新商法により大繁盛しました)
「越後屋」関連のリンクはやはりどこか胡散臭(うさんくさ)いところが散見いたします。

(表示画像は歌川広重 「名所江戸百景 する賀てふ」
(本図はこの揃物の一図。「万現金売(よろずげんきんうり)にかけ値なし」の商法で成功した越後屋呉服店(現・三越百貨店)が両側を占める駿河町の通りか ら遠く富士山を望む。駿河町は、通りに立って南西を望むと真正面ノ富士山を見られるようにとの都市計画がなされており、町名もこれに由来する。画面左側で 大きな風呂敷包みを背負って行く人物は、おそらくは注文の太物を運ぶ越後屋の外売係だろう。右手には天秤棒を担ぐ魚売りも歩いていく。駿河町は日本橋の魚 河岸にも近かった。遥かに望む霊峰富士は、絵巻物を想起させるすやり霞によって仕切られ、遠近感が強調されている。)とか。

(調査&ホームページ版アレンジ=tyo)

大井町のYさんから

休載

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