●ニュースNo.187(2004年4月15日発行)◎再審請求棄却決定を弾劾する 東京高裁前でまいたビラ 東京高裁第三刑事部への要請書 イラク反戦で日比谷公園に6万人 |
東京高裁第三刑事部による |
■東京高裁第三刑事部の再審請求棄却決定を弾劾する 東京高裁第三刑事部(中川武隆裁判長)は、3月30日付で、無実の富山保信さんの再審請求を棄却する決定を行いました。絶対にゆるせません。
再審開始が正しい決定何度でも繰り返しますが、富山さんは無実です。正しい決定は《再審開始》でなければなりません。無実は無罪でなければならないのです。 棄却決定は不見識の極みこの間強調してきたように、昨年(2003年)10月8日の「求意見書」が再審請求棄却策動であると見抜いた私たちは、これにたいするたたかいを展開してきました。 4月5日に異議申立書を提出一瞬も油断しないで身構え続けていた私たちは、不当決定を知るとただちに3月31日、4月1日と再審請求棄却決定弾劾のビラをまくとともに(4~5ページ参照)、 異議申し立てのたたかいに入りました。4月5日の異議申立書提出期限まで弁護団と事務局は徹夜を重ね、文字通り不眠不休で、この作業に取り組みました。 「勝つまでやる」と闘志満々だった弁護団は、「最強の弁護団」の名にふさわしい奮闘をもって素晴らしい異議申立書を書き上げました。この弁護団あるかぎり 必ず勝ちます。また、鑑定人も科学者の良心にかけてこんな不当な決定はゆるせないという意見書を提出しました。 弁護団、鑑定人、「かちとる会」の奮闘に感謝
再審請求人である富山さん、弁護団、事務局、鑑定人、そして私たち「かちとる会」一同、等しくこの不当決定に怒り心頭に発してい ます。こんな決定を行うために10年という貴重な時間が空費されてきたのです。こんな決定は断じて容認できません。正しい決定である《再審開始》に訂正さ せるために、異議審を全力でたたかいましょう。 全力で異議審闘争をやりぬきましょう異議審は高裁第四刑事部(仙波厚裁判長、嶋原文雄、秋山敬裁判官)に係属しました。 |
■東京高裁前でまいたビラ 東京高裁第三刑事部は3月30日付で私の再審請求を棄却する決定を行いました。これは、事実に反する間違った決定です。断じて承伏できません。
無実を訴え続けて30年私は無実です。決定は《再審開始》でなければなりません。再審開始こそが事実に即した、正しい決定なのです。 日本の刑事裁判の水準が問われている私の裁判は目撃証言の信用性を最大の争点とするものであり、日本の刑事裁判史において当時も今も重要な位置を占めていると言って も過言ではありません。目撃証言の信用性、証拠開示問題、そして事実認定のあり方と、刑事裁判の原則、鉄則ともいうべき領域にかかわる判定が問われていま す。日本の刑事裁判の水準を示す試金石なのです。 一審無罪・二審逆転有罪一審は幸いなことに真実が認められて無罪になりました。しかし、二審はまったく不当にも真実をねじ曲げて「有罪・懲役10年」を宣告し、最高裁が事実審理を拒否したために、無実の私は10年間も刑務所生活を余儀なくされました。 「慎重かつ公正な審理」の対極にある中川決定それにもかかわらず、第三刑事部・中川裁判長は今回の「再審請求棄却決定」を行ったのです。「慎重かつ公正な審理」の対極を行く ものであり、一例を挙げれば、「新規性」を否定できない〈私が犯人だという検察側主張を否定する新聞記者K氏〉に対する事実調べをしないままに決定を下し て、今後のK氏に対する事実調べの途を断ち切ろうとするやり方に、卑劣で姑息な魂胆が見え透いています。いったいどこに《無辜の救済》という再審の使命を 真摯に考察し、人権に配慮し、これを守ろうという姿勢がうかがえるでしょうか。不見識極まりないと言わざるを得ません。 再審開始こそが正しい決定今回の決定は、明白な誤判である確定判決、それを容認した最高裁決定に次いで恥の上塗りを行うものです。誤った決定であり、ただちに訂正されなければなりません。 |
【4月1日、東京高裁前で棄却決定弾劾のビラをまく富山さん】(写真上下) |
要請書1994年6月20日に再審請求がなされ、現在、貴裁判所において審理されている「平成6年(お)第1号」請求人富山保信にかかる再審請求事件について、慎重かつ公正な審理を行われるよう求めます。 《要請書賛同人》 相磯まつ江(第二東京弁護士会) |
■3・20国際反戦行動デー
日比谷公園に六万人が結集米英軍等によるイラク侵略戦争開始から1年の3月20日、国際反戦行動デーの一環として日本においても首都圏は日比谷公園に6万人が 決起してイラク反戦の意思を表明しました。気温2・5度という真冬並みの寒さと雨にも負けず、ひっきりなしに会場に詰めかける人波で野外大音楽堂、小音楽 堂、噴水前は埋め尽くされ、芝公園から合流する労働者も加わって延べ6万人に達する人々が世界の人民と連帯してイラク反戦を誓い合いました。あまりの寒さ に体調を考慮して中途退場・帰宅した人々が少なくありませんでしたが、天候に恵まれれば10万人という所期の目標は達成される勢いでした。イラク反戦と戦 争への流れを変えようと希求する人民はこぞって日比谷公園に結集したのです。事務局も参加して、最後までデモをやりぬきました。 この人々と連帯して戦争への道を阻みましょう。この人々と結合すれば再審への道は大きく開かれます。戦争への道に立ちふさがるたたかいと人権の確立・擁護のたたかいは固くひとつです。再審実現をめざしてがんばりましょう。 |
休載 「明日の為の第四十五歩目、 というお便りとともに二千円いただきました。ありがとうございます。 |